ロレッタブログ

母語の仕組み形成を壊してしまった親子 - 2022.06.21

昨日のブログに記したkotobaはこのバックナンバーです。人工知能開発に初期のころから携わってきた黒川伊保子先生の脳と音の話は本当に面白くて、何冊か読んだのですが、この号では世にも恐ろしいエピソードが記されていました。

夫が英語で苦労したからと、生まれたばかりの子供を英語で育てて、ほとんど日本語で話しかけなかったそうです。それだけでも絶句しますが、この教育方針(むしろ虐待)に夫婦が合意したのがもっと恐ろしい。お客様から色々なお話を聞いていると、いわゆる世間的に「頭がよい」と言われいるような人達の子育てや教育方針がかなり偏っていたり、ポイントがどうもズレていることが決して珍しくない、ということがよく分かります。

単に外国語が話せる、というだけで一生食っていけるほど世の中は甘くないし、何か他のスキルと掛け合わせて相当高いレベルに達しなければ生業にはなりえないと思うしのだけど、親のコンプレックスの憂さ晴らしい巻き込まれる子どもたちは、本当にかわいそうです。

できない自分、やらない自分、チャレンジをあきらめた自分の自己正当化のために、子どもや夫にあれこれやらせたり、安易に他人をうらやましがったりする人はどこにでもいるけれど、やっぱり数十年生きてきた大人の態度としては、非常にかっこわるいです。

身内を自分の身代わりにせず、自分のことに集中して、邁進して、同じ価値観で生きている人たちとお互いに刺激して、切磋琢磨しあって、何歳になっても成長していきたいものですね。