ロレッタブログ

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)についてたまに調べる理由  - 2023.03.18

ホルモンは最小の量で生体に最大の変化をもたらす物質です。ホルモン分泌が乱れた時に1 種類の症状のみで苦しむ方は少なく、多彩な症状が全身に同時に現れるのが特徴です。

私はお客様に対してホルモンのことを多角的に確認したり尋ねたりすることが多いので、お客様からも詳しいことに驚かれることがよくあるのですが、美容と健康を生業にするならホルモンの知識は必須です!

女性はその生涯で幾度ものホルモンの変化を経験します。それは各ライフステージの健康、美容、ウェルビーイング、フィットネスなどの各々のあらゆる目標の全てに影響を及ぼします。女性は初経、月経が安定してからも、妊娠の有無、あるいは不妊治療、産前、産後、ピル服用の有無、月経過多やPMSの度合い、更年期障害とその対処の仕方、閉経、そして閉経後と、女性の健康は外見だけではなく内面は心血管系や臓器、骨のみならず、メンタルも脳も含め、ダイナミックにな変化が起こるのです。「自分」という人間を形作る細胞や組織のありとあらゆる隅々にまで、人生全般を通じて大きく変化し、影響するのがホルモン、と考えておいてよいと思います。

女性のお客様ばかりの仕事をしていると、ホルモン系の不調や疾患のある方が全く珍しくないことが億わかります。高プロラクチン血症、無月経、月経不順、死にたくなるぐらいしんどいPMS(←この状態でかかりつけの婦人科すらなく放置してるなら危機管理意識が相当低い)と自律神経失調様が同時並行に進行中・・・なんていうケースもよくあります。無月経や月経不順や不妊治療の原因が、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)ということも珍しくないようです。

PCOSの原因は多様ですが、インスリンとPCOSは関連が深いので高糖質な食生活が原因でPCOSな場合はインスリン抵抗性(高インスリン血症)があると血中の男性ホルモンが増加して、難治性ニキビ、多毛、肥満などにも悩まされることも・・・。不妊治療で大変な苦労をされるかたは決して少なくないです。

→〇家庭版MSDマニュアル 多嚢胞性卵巣症候群


私がPCOSに興味を持って色々調べる理由はいくつかあります。

  • 知人や顧客にPCOSを患っている人が複数いる。
  • 自分が長年愛用中のピルに配合されている酢酸シプロテンという成分はPCOSの治療にも使われる(らしい)
  • 私自身が10代後半から20代後半までストレスとオーバーワークの結果、視床下部性無月経のために排卵誘発剤など治療を数年間さんざん受けたがまともに効かず、治療の副作用がただひたすらしんどかった。結果、この年代で更年期障害的な諸症状を経験済みで、栄養管理も運動をしていても(←仕事柄、1日中立ちっぱなしの動きっぱなしなので)30代前半でも70代並みの骨密度だっただめ、数回のくしゃみで肋骨にヒビが入るなど大変骨折しやすかった。
  • ちなみに、現在は治療法をピルに切り替えて、ストレス減のライフスタイル、パワープレートの等も活用し、実年齢以上の骨密度を実現
  • というわけで、女性ホルモンの不調だの、更年期障害的な症状だの、骨減少症だの、治療過程で排卵誘発剤や中容量ピル(←不妊治療と同じ)の副作用だのは一応一通り経験し、ついでにピルも複数の種類を服用比較して、外見(皮膚・ボディライン・筋肉)・脳(メンタル・思考)の変化までいろいろ体験してみた
  • さらには数年前の区民健診で医師に「無月経が長かったんだ。その治療で効きが悪いぐらいだったらPCOSだったのかもねー」と言われ、「まさか40歳になって、20年も前の治療困難だった無月経に対してPCOSの指摘がくるとは!!」と意外だったので、新たな興味や疑問が沸いたりした

無月経と治療の副作用と症状のしんどさが半端なかった初めの頃は、まだWin95の時代で、インターネット上の情報量も非常に限られていました。どのぐらい限られていたかというと、検索結果一覧がまだ数ページしか表示されないくらい、ネット上の情報量自体が少ない時代です(笑)。それゆえに、当時から自分の不調や症状や治療法で気になることがあれば、自ら専門書や医学書を手に取ることも厭わず、徹底的に自分でも調べて決して医者任せにしない、というのが私の不調や治療との向き合い方のスタンダードになりました。

実は当時もPCOSのことも自分の頭の片隅にひっかかりながらも、列挙されていた典型症状に該当しないものも結構あったりして、主治医からもその診断は下りぬまま…という状態だったんです。こんな訳で、今でも時折思い出してはPCOSの情報収集をします。ネット情報の充実のおかげで、20年前のいかんともしがたい不調を、日本語と英語を駆使して自分なりに深く学べるなんて、非常にラッキーです!