ロレッタブログ

ウエストヒップ比と死の四重奏 - 2024.01.26

体重増加と体脂肪の蓄積は、主に腹部の肥満になって現れます。それが内臓脂肪、いわゆるリンゴ型肥満です。内装脂肪が多いお腹の特徴は、お腹がでっぱっているのに皮下脂肪のようにつまむことができないという点です。それはつまり、大量の内臓脂肪が内側からお腹を張り上げているから・・・。

ある研究によると、ウエストヒップ比の値は、男性で1.0、女性で0.8以上の上半身肥満の方に、糖尿病の発生率が高くなることが報告されているそうです。

  • 比の求め方 ウエスト(cm)÷ヒップ(cm)=ウエスト/ヒップ比

ウエストヒップ比と肥満指標の関連性について

 


今回、私がウエストヒップ比について調べる最中におののいたのは、「死の四重奏」という言葉です!この表現、皆さんご存じでしたか?画像検索すると、こんな風にホラーなイラストがゾロゾロと出てくるのですが、この「死の四重奏」は、いわゆる「メタボリックシンドローム」のことだそうです。

これら4つの生活習慣病が互いに悪影響を及ぼし合い、動脈硬化を進行させ、心臓病や糖尿病などの死に直結する冠動脈疾患を起こすことが知られているそうです。しかも心筋梗塞や脳梗塞を起こす割合はなんど約20倍にも高くなるって、空恐ろしいとしか言いようがない・・・。

日本人の心臓病は今どうなっているか 

動脈硬化は肌のシワやシミなどの老化現象とは異なり、外からはわかりません。気づかないまま動脈の壁にプラークと呼ばれるコレステロールや脂質などが蓄積した病変組織が進行し、血液の流れが悪くなる結果、ある日突然、狭心症や心筋梗塞といった重大な病気を引き起こすのです。これが動脈硬化の難しさ、怖さです。
また、動脈硬化は心臓病だけでなく、脳卒中や頸動脈の硬化、腎硬化症、大動脈瘤、閉塞性動脈硬化症など、さまざまな病気の原因になります。

あなたにも聞こえていますか?「死の四重奏」

これらの生活習慣病は、初期段階では自覚症状が出にくいものもあり、気がつかずに放っておくと心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こし、死につながることもあります。

 


また、内臓脂肪が蓄積した上半身肥満の人は下肢筋力が特に弱い傾向があることが判明しているそうですが、これは私も日々の仕事の現場で強く感じています!

私達の骨は、いくら体重が増えても全身の骨が同じような比率で大きくなったり太くなったり、ましてや増えたりもしないので、重量の過負荷で関節に痛みが出やすいのです。そして内臓脂肪に押されて腰痛も起きやすいです。

かといって、リンゴ型肥満者がいきなりスポーツやダンス、ランニングなどをすると、まず間違いなく怪我をします。焦らず地道にまずは生活習慣を徹底的に見直しましょう。

まず第一に、飲食の量と内容の両方に課題があるはずです。多すぎる量と栄養の偏りを改善するだけで、数か月もすれば体重と体脂肪率と内臓脂肪は着実に落ちていきます。お腹周りにぶらさげているダンベル(脂肪)が少し減るだけでも、ぐっと身軽で動きやすくなった身体を実感するはずです。

運動として取り入れる種目は、俊敏に動ける神経反射や筋力が低下しているのですから、瞬発力やスピードを要求するスポーツやダンスではなく、十分なウォーミングアップと少し息が切れる程度のスクットからはじめてみましょう。増えすぎたご自身の体重が既に十分な重量負荷なのです。初めからウエイトありきで運動する必要はありません。

著しい低筋力、低柔軟性、低可動域になってしまった身体では、深くしゃがむだけでも相当大変なことを自覚するはずです。でも、そこからはじめるしかないのです。数週間や半年程度で劇的な変化は起こりません。変化は年単位で取り組んだ先にあるのです。進歩には時間がかかり、小さな一貫した一歩が、長期的に意味のある変化につながることを忘れないでください。

きつかった洋服のウエストが少し緩くなれば、ベルトの穴が3つぐらい緩くなるまでもうあと少しです。そうなってきた頃には、さらに動きやすくなった体で、自然と無理なく、少しステップアップしたエクササイズ内容に挑戦してみたくなるはずです。

なぜならば、人間は自分のスキルが向上すると、食わず嫌い的に苦手だったことも楽しめるようになるからです。そのころには、ただの「運動食わず嫌い」だったと気づくかもしれません。急いては事を仕損じます。ご自分の人生を長期的に俯瞰して、じっくり腰を据えて取り組みましょう。