ロレッタブログ

体型、運動、飲酒、喫煙は関係する? 一生で使う「医療費」のリアル - 2024.02.19

砂糖、タバコ、アルコールの常用、ライフスタイルに運動らしい運動がなく、2駅歩いたぐらいで運動した気になる大いなる勘違い・・・「喫煙、多飲、多食、砂糖常用は緩慢な自殺」です。

40代後半から様々な疾患の発症やメタボ検診推奨されるなどで、健康の悪化度合いににわかに焦りだす人が増えるのですが、30代からじわじわ体重やウエスト周りは増え始めていたはずなんですよね。だからそうなる前に、運動は遅くても30歳から習慣化しておきたい。それが一番ご本人にとって、楽だと思います。

インフレでちまちました節約をするよりも、つべこべ言わずにとっとと生活を変えて、標準体重維持と筋力向上を実現するのが最大節約であり、人手不足の日本で常に一定したというのがよく分かるデータを見つけました。

以下、サイトから抜粋しますね。予想通りですが、具体的な数字がなかなか興味深いです。

1995年から5万人の生存状況と医療費を13年間追跡している「大崎国保コホート研究」という先行研究を用いた、平均余命と生涯医療費の検証結果を紹介。見えてきたのは健康とお金のリアルな関係だった。

肥満者は普通体重の人より生涯医療費が「208万円」多くかかる高血糖の人は「83万円」、脂質異常の人は「16万円」、高血圧の人は「376万円」余計な医療費がかかる。

高血圧、高血糖、脂質異常のグループは正常値のグループに比べて平均余命が短く、それでいて生涯医療費は高い。ダブル、トリプルで健診結果に引っかかっているという人がいたら、それはもう笑いごとではない。即、改善に努めることをおすすめする。

大酒飲みは適量飲酒者より生涯医療費が180万円低いが、寿命が「4.1年」短い。グラフを見ると生涯医療費は非飲酒者が最も高く、飲酒量が多くなるごとに低くなっている。

喫煙者は生涯医療費が100万円低いが、寿命が「3.7年」短い

通勤歩行時間が片道21分以上のグループは10分以下のグループに比べて、高血圧の発症率が約3割下がったという報告もある。チリも積もれば立派な山となるのだ。

https://tarzanweb.jp/post-301358

せっかくなので「大崎国保コホート研究」について調べてみたら、こんな発表もみつかりました。ぜひリンクをご参照ください!運動不足で肥満で喫煙者という複数のマイナス習慣がもたらす経年ダメージが、どれほど健康に甚大な被害をもたらすかがよくわかります。

第 49 回日本老年医学会学術集会記録
〈若手企画シンポジウム I:地域高齢者の今:高齢者を対象とした疫学研究より〉
4.大崎国保コホート―高齢者と医療費―

栗山 進一


要 約 大崎国民健康保険加入者コホート研究(大崎国保コホート研究)は,生活習慣等の健康リスクが健康レベルと医療費に及ぼす影響を明らかにすることを課題としている.対象は宮城県大崎保健所管内の 1 市13 町に居住し,平成 6 年 8 月 31 日時点で 40~79 歳であった国民健康保険加入者全員約 5 万人である.1995年 1 月 1 日から 2001 年 12 月 31 日までの 7 年間の追跡により,運動不足,肥満,喫煙の有無別に 8 群に分けられた群間の 1 人当り 1 カ月当り医療費を算出した.

運動不足(1 日歩行時間 1 時間未満),肥満(BMI 25.0kg/m2以上),喫煙(現在・過去喫煙)のいずれか 1 つのリスクを保有している群の 1 人当り 1 カ月当り医療費は,これらが 1 つもない群と比べ,それぞれ,7.5%,8.2%,9.0% 上昇していた.

これら健康リスクがすべて同時に存在する場合には 43.1% 上昇しており,こうした関係は解析を高齢者に限っても同様にみられ,高齢者においても生活習慣は医療費の大きな上昇と関連していることが示唆された.また,死亡者を対象に死亡年齢と終末期医療費を算出すると,死亡前 1 年間の医療費が最大となる年齢は男性で 70~74 歳,女性で 40~64 歳で,これより高齢になるほど,医療費は減少していることが明らかとなり,長寿と生涯医療費とは直接関係しない可能性が示唆された.
Key words:大崎国保コホート,高齢者,医療費,生活習慣,死亡前医療費
(日老医誌 2008;45:172―174)