ロレッタブログ

人の心身を車に例えるなら - 2024.03.20

少し前にピラティスページを改訂した際に、ピラティスが目指す心身の再教育の在り方を、事故ドライバーの車とその運転技術に例えてみました。予想外にこの比喩が「とってもわかりやすい!腑に落ちました!」と沢山の反響をいただき、今もそれが続いています。

なので、今回から数回に分けて(おそらく5~6回くらい?)、車の喩えを使いながら人の身体と生活習慣などを説明してみたいと思います。

ストットピラティスは、身体への負担の少ない動きで、安全かつ効果的に体幹の安定と強化をします。ただやみくもに動くことを決して推奨せず、絶えず最適な姿勢を意識しながら(運動制御・モーターコントロール)、少ない負荷で確実に全身の筋肉をくまなく刺激し、無理ない範囲で動くことで最大の効果を引き出すことができるのが特徴です。なぜならば、フィットネスやエクササイズの手法に流行廃りはあれど、人体の基本構造としての骨や筋肉の数や関節の向き、そしてその機能(関節可動域など)は流行りで変化することは決してないからです。

身体の動きを車の運転に例えると以下のようなイメージです。

・ドライバーの運転技術=ピラティス

・エンジン=筋パワーと筋肥大

・サスペンション=柔軟性

運転が下手だから事故(怪我や故障)を起こしたのに、よりパワフルなエンジンを搭載する(高重量の筋トレ)。あるいはサスペンションの調整ばかりに注力する(ストレッチによる筋・腱・靭帯の弛緩)。すると何が起こるでしょうか?いずれ再び同じような、そして損傷がより酷い事故を起こす可能性が非常に高いのではないでしょうか。その事故の結果も、最悪の場合は致命的なものになりかねません。

車の運転にはエンジンもサスペンションも非常に重要であり、この3つのどれも欠かすことはできません。しかしながら、再事故の発生を未然に防ぐために、この中からあえてどれか1つを最優先で改善する必要があるとするならば、それはドライバーの運転技術ではないでしょうか。

ただし、いわゆる一般の車と身体の違う点として何よりもまず理解していただきたいのは、私達の心身は、生涯買い換えることができない、たった一台しかない車だということです。買取とか買い替えというわけにはいかない、ということです。それを前提として、身体と心の取り扱いを考えてみてください。

この動画は真実を突いていて、本当にお勧めです。バフェットさんのおっしゃる通り、50歳近くになって急に慌てても、もう廃車レベルにガタがきていますから・・・。それでも終生同じ車を使い続けなけれいけませんから、唯一の一台を永く大事に使うための「取説」を学んだ人ほど、心身ともに健康な生活を永く送れると思います。

もしあなたが車を一台もらったとします。

一生その車にしか乗れないとしよう。当然あなたはその車をものすごく大切にします。傷一つでもすぐ修理するだろうし、マニュアルを読んだり、ガレージも大事にするだろうし、オイルを交換したり、慎重な運転を心がけたりするはずだ。全てを大事にするでしょう。

ここで考えて欲しいのは、あなたが一生に一つの心と一つの体しか持てないということだ。

常に心身を鍛錬しなさい。けして心身の手入れを怠らないようにしなさい。