ロレッタブログ

ウォームアップはアイドリングと同じ - 2024.03.23

人の本来の寿命は50歳前後。つまり全身の耐久寿命は50年。

車も体も理屈は似たようなものと捉えたら、50年の折り返し地点を過ぎた30歳、遅くとも35歳からは、本格的な全身のメンテナンスを定期的にしておいたほうがよいことは、ご理解いただけるでしょう。

運動前のウォーミングアップは軽視されやすいですが、冷えきった車を急にエンジン全開で走らせたら、エンジンのみならず、車を構成する各パーツに大きな負担がかかってしまいます。故障や事故を起こす確率も高くなることは容易に想像できるでしょう。長い間まともなメンテナンスをしていない車をいきなり車道に猛スピードで走らせる人も、あまりいないと思います。

本格的にスピードを出して車道を走る前に、車庫でのエンジンのアイドリングやゆるやかな走行(暖機走行というそうですね←免許持ってないのです)で車全体を温めることに相当するのが、ウォーミングアップとしての筋膜リリースとアクティブストレッチです。

ウォーミングアップは、スポーツなどの競技の前だけに必要なのではなく、むしろ1日の3分の1もの時間を割く睡眠から目覚めた朝や、1日の活動を終えて他の活動に移行するときなどにも有効です。毎晩7~8時間眠るということは、寝返りやお手洗いに起きる以外は全く動いていない、ということだからです。同様に、日中に一定の姿勢で居続けなければならない立ち仕事(立ちっぱなし)、デスクワーク(座りっぱなし)、ガーデニング(しゃがみっぱなし)、などの「○○っぱなし」が続くということは「仕事に要する動作や姿勢以外の動きがない」ことを意味します。

ですから、朝起床したら洗顔や歯磨き同様に、全身も自分で磨くためにリリースやストレッチを毎朝励行することは、ご自身の今日の各パーツの調子を確認するために非常に大切です。強いストレスがかかる仕事などの日中の作業効率や生産性も上がったり安定性が増すでしょう。体を構成する各部品(関節や腱など)に何か異常があるときにも、患部の違和感に早期に気づくことができるかもしれません。もし怪我や故障をしても、毎日地道にウォーミングアップを励行することで損傷部位の回復度合いが把握しやすくなりますから、リハビリもさらに前向きに取り組めるようになるかもしれません。

そうやってアイドリングや軽い走行をルーティン化することですると、脳や血管を含む全身の各部品に酸素や栄養素を生き届くだけではなく、日中の活動に向けたメンタルも整います。特に、気持ちや気分などのメンタルの切り替えにはマイ定番のルーティンが有効という事実は、多くの人が別段意識はしてこなかったとしても、なんとなく経験的に知っていると思いますし、終わった作業から次の作業へと脳を含めた各パーツをスムースに切り替えるために、きっとそれぞれに何かお決まりの手順だったり儀式的なものがあるのではないでしょうか。たとえば深呼吸して全身の四肢を大きく広げて伸びをする、とか。そんな簡単なこと?と思う人もいるかもしれませんが、私はそれだって立派な全身的なウォーミングアップの1つだと思います。

ですから、些細なことと軽視されがちなウォーミングアップ1つとっても言えることは、今日の自分の心身にこまめに注意を向けて、適切な選択と行動をし続けることが、結局は自分にとって公私ともに最もコスパがよい結果をもたらしやすい、ということだと思います。

朝一なんてただぼーっとしてるだけとか(笑)、忙しくてそれどころじゃない!という人も、ぜひマイ定番の1つでいいので、まずはぜひトライしてみてください。