ロレッタブログ

生きてきた人の体は新車ではない - 2024.04.01

新車は最初は特にこれといった問題もなく、毎日快適に運転できるでしょう。しかし何年も乗っていれば、いずれ故障も出てきますし、その修理やメンテナンスにかかる時間も出費も増えていきます。車の利点は、いつでも新車に買い替えられるということ。そして、買い替えとまではいかなくても、一部の部品を交換すれば、もう少し乗り続けることも可能になるところです。

ただし、私たちの体は新しい体に乗り換えることは絶対にできません体の部品(臓器や関節)を交換をするということは、自損他損に関わらずそのパーツが外科手術が必要なくらい組織が壊れて機能しなくなったことを意味します。代替部品は「本人のパーツを模したもの」に過ぎませんから、代替パーツも含めた全身が引き続き「終生取り扱い要注意」なことには変わりがありません。

10代や20代ならどんなに無理や無茶をしても、よく食べて夜ぐっすり眠れば翌朝にはたいていの場合はすっかり元気に回復しているものです。それがだんだんと年を重ねる毎に疲れも抜けにくくなってきます。
だからこそ、可能な限り同じような健やかさと活動性を保つためには、適切な整備にお金も時間もかけてメンテナンスをする事が非常に重要になってきます。見栄を張るのもよいですが、車や時計や贅沢な旅行やブランドものには大枚を散財しつつ、自分本体の鍛錬が疎かなままの使いっぱなし乗りっぱなしでは
、いずれどこかで恰好満点、中身0点の洒落にならない帳尻の合わなさが露呈します。


日ごろ定期的に細かい整備をしなない体は、そのうち「いきなり動かなくなる」ことになります。しかし実際にはいきなり起こったことではなく、不調のサインはそれなりにありながらも、現実逃避して自分で自分を着実に壊す道を選択してきた結果のです。

自分が壊れないようにするために、最も効果的で大切なのは、毎日自分でメンテナンスをすることです。反復と継続が1番大事なのです。毎朝、毎晩、10分でもよいので、自分の体が動いているかどうか、今日の動きはどうなのか、確認する対話の時間を持っていれば、どこに贅肉がまとわりつき始めているか、どの関節の動きがまだ硬いか、どの感覚が感じ取りづらいのかは、自分でわかるようになるのです。だって自分の体ですから(笑)

その毎朝、毎晩の10分間×365日×継続年数の違いが、その人が比較的痛みや故障が少ないままアクティブに人生を過ごせるか、「体が重い、しんどい、痛い、つらい、疲れる」にまみれた人生になるかを決めます。どちらを選びたいかと問われたら、おそらく誰もが前者を選びたがるでしょう。

では、自分のメンテナンスはどれほど励行してきましたか?今も続けていますか?続けているなら、自分で自分の体を感じ取る対話の努力をどれほどしていますか?ただ漫然とルーティンでこなしているだけになっていませんか?車の整備も、ただやればよいと適当に整備していれば壊れます。全方位に気を配り感じ取るのも、身に付けば自然にできるのですが、身に付くまでが長くかかるのです。基本というのはそういうもです。

こんな風に、末永く大事に使うコツはおそらく誰もが山ほど知っていながら、では果たしてどれほどの人が継続的に励行しているのでしょうやりもせずに「健康な生活を送りたい」は不可能です。機能的な体は、やりもせずに念じていれば必ず叶うものではないからです。

よ行動なくして結果なし。ぐだぐだと悩む時間があるならば、その時間を実践に充ててください。だらしないところや弱いところを克服しようと尽力している人は、長い目で見ると確実に前進しているのが真実です。その努力を続けてくるのは、自分以外にいません。自分の人生を、自分以上に頑張ってくれる人はいないという普遍的な事実を思い知ってからようやく動き始めるのは、本当に、なかなか大変ですから。