ロレッタブログ

【パワープレート】「怪我に苦しんだ2年を取り戻す/眞壁選手」 - 2024.04.04

「やみくもにウエイトトレーニングをしても機能は改善しません。痛みや怪我がある人はウエイトトレーニングでスーパーカー並みのエンジンを搭載するよりも、運転手のドライビングテクニック改善のピラティスやパワープレート+自重筋トレのほうが先です。」と常日頃口酸っぱくしてお客様に説明している私ですが、まさにこれを裏付けてくれるリコーブラックラムズ東京の真壁選手動画がリリースされました。

ウエイトの重量を増やす筋トレよりも、当サロンのプライベートセッションやオンライングループセッション(GS)で提供している小さく複雑な動きを反復する自重筋トレ(キャリステ二クス)やピラティスの方が機能改善します。その理由は、これらのトレーニングは高重量ウエイトトレーニングに比べると筋肉の負担は小さいけれど、脳ー神経系への負荷ははるかに膨大だからです。

特に当サロンで提供しているオンライングループセッションでの筋トレやピラティスは、皆さんが自宅で視聴しながら運動するという条件をフルに生かすべく、特殊な道具いらずで自宅自主トレで神経系への負荷が非常に高く与えられる内容を提供しています。

ここに最低週1~2回のパーソナルセッションを併用することで、長年使いこんで狂ってしまったご自身の身体感覚(車ならGPS)をさらに精緻に整備修正する、正しいフォームの理解と習得が可能になります。ですから、より自主トレでもより正しいフォームで動けるようになり、自ずと筋力も高まり、無理なく強度も発展していける・・・この好循環が生まれます。

これを週4回以上反復する事で、脳が新しい機能を学習します。反復学習で新たな動作習得ができれば、そこから発展させて別の動きを足した複雑な動作もやり易くなってきます。ですから、しつこいですが、怪我や故障や痛みの少ない健康な体づくりにおいて一番大事なのはこの3点なのです。食事と睡眠は最低限の自己管理要件なのでここにはあえて含めていませんが、大前提です。

  • 今の自分が可能な、できる限り正しいフォームで自重メインのエクササイズ
  • プロのオブザーベーションも併用しながら
  • 自主トレを含めた最低週4回以上の反復

この中にあるプロの定期的なオブザーベーションを入らないとどうなるかというと、狂ったGPSのまま運転しているので、その運転を続けたところで運転技術が向上しません。運転手が自分の運転がどれほと下手かを自覚しないまま「うまくなった気」になっていたなら、もっと事故を起こしやすくなるかもしれませんから、選択としては非常に筋が悪いです。お金よりも無駄な自主トレ時間は絶対に後から取り戻せませんから、結果、費用も時間もご本人が非常に損をします。長期的な視野でご自身の健康と人生をとらえる賢明さが備わっているか、そうではない人の差が、こういうところで顕著に現れます。結局その人の体は、お金と時間を何にどうやって使ってきたかの蓄積の結果ですから。

 


私は、自分自身が骨折や外科手術を何度か経た怪我故障者、そしストレス性無月経により20代なのに70代後半並の骨粗鬆症を経たこともあるの当事者として「クライアントを無視した重量や無理無茶振りなプログラミングはやめませんか」、ということを記した過去記事はこちらです。

私の結論としては、大会を目指すボディビルダーでもない限り、一般人や、プロでも怪我故障歴のある人、女性、高齢者のトレー二ングはウエイトありきで考えない方がいい。自重+パワープレート+ピラティスで十分身体は作れるし、その方が安全です。たまに「コンディショニングって体中痛くなるやつでしょ。もうやりたくない」という人がいますが、私はその気持ちがよく分かります(苦笑)。体が痛くなった原因はコンディショニングそのものにあるのではなく、プログラミングや負荷設定の見極めのミスにあると思います。

幸い、私がまだピラティスのプライベートセッションのクライアントだった30代の頃にこのレベルまで身体がおかしくなったことはないですが、ピラティスであれ他のトレーニングであれ、トレーナー側の知識のみならず、実践的スキルの幅や深さの欠落が、クライアントの怪我や故障を逆誘発しかねない事例はいくらでもあるでしょう。

私はクライアント歴10年を経てインストラクターになり、こうした経験もあったおかげで、クライアントの声を無視したセオリー優先の負荷やプログラミング、トレーナーに最も大切な動きを見る目や畏怖や知識が欠けているのはクライアントの怪我に繋がるということが深く理解できます。